韓国・仁寿峰(インスボン)

2002年6月29日〜7月2日
大西、村野、石川(同流山岳会)、神谷

 韓国に仁寿峰(インスボン)という岩山がある。仁寿峰は、北漢山(プカンサン)国立公園に属し、ソウルから2-3時間程度というアプローチの上での好条件に恵まれている。日本から行く場合でも、朝成田を発てば、夕方には山荘に入ることができるので、東京から北海道や九州の山に行くのと時間的にはほとんど変わらない。アプローチの条件がよいというのは、現地の人にとっても同じことで、岩場の質もロケーションもよいこともあり、休日ともなれば岩場は大勢のクライマーでにぎわうことになる。そのため、人気ルートは順番待ちで、登りきるまで何時間もかかることもある。
 「東洋のリトルヨセミテ」と呼ばれる花崗岩の岩場には、現在何十本ものフリーのルートが引かれている。アプローチ条件の良さ、快適な宿泊場所、満足できる食事など、日本からちょっとした遠征気分を味わうにはベストな場所、ベストな環境に仁寿峰は存在していると言えよう。
 同流山岳会では1995年に一度行っており、その後、行こう行こうと言う話は出るものの実現されることはなく、それから7年の歳月が経った。

 折りしも時は、韓国ブーム。サッカーのワールドカップ日韓共催となったのをきっかけに韓国という国は一気に身近に感じられるようになってきた。計画を立てている段階では、W杯と同時期だということはあまり気にしていなかったのだが、韓国が4強に進出し、3位決定戦をやるまさにそのときに韓国に行くことになるとは思っていなかった。テレビの向こうの韓国は真っ赤に染まり、国中が熱狂しているように見えた。何かそれを見ていると、こっちも興奮してくるようだった。

 仁寿峰(インスボン)の資料は、「山と溪谷」2000年9月号10月号の「仁寿峰の岩場・主要32ルートガイド」が最も詳しく、最も充実している。その他、「岩と雪(94.4)」「クライミングジャーナル」「岳人」のバックナンバーにも仁寿峰が紹介されているが、入手しやすさを考えても、ヤマケイが一番かと思われる。
 そのヤマケイの記事を書かれている、安村淳氏が先日(6/20)に都岳連の海外登山研究会で仁寿峰の講習会をされた。まさに出発前のベストタイミングで、素晴らしいお話を聞くことができた。
 今回は、その安村氏を通して、白雲山荘(ペグンサンジャン)の予約も取ってもらい、しかも現地登山家の崔(チェ)さんを紹介してもらうことになった。崔さんは空港から山荘まで案内してくれるだけではなく、下山後の街の案内など、さまざまな部分で非常にお世話になった。崔さんは流暢な日本語を話すので、韓国語の分からない我々にとってはとても有り難く、いくら感謝しても仕切れないほどだ。崔さんのおかげで、言葉の問題を気に病むことなく、クライミングに集中することができた。


 3泊4日、4ルートの記録を以下に記す。 今後行かれる方の参考になれば幸いである。

山行報告
6/29 シュイナードB
6/29 ウジョン(友情)B
7/1 ウィディキル(医大ルート)
7/1 インス(仁寿)A

仁寿装備

仁寿会計報告

仁寿写真




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