朝起きると、一面のガス。朝からガスが出ているのは、今回のトレッキングでは初めてのことだ。----と、外に出てみると、みぞれのような雨がかすかに降っている。<★朝から曇天>
その後、一面の低いガスが来て、50m先も見えなくなることもあった。しかし、時間が経つにつれ、周りの山は見えてきて、空も明るくなってきている傾向に思えた。
10時。4100mを境にそれより上部は曇っている。
11時。雲が減り、陽が射しそうな気配になってきた。
12時30分。ディンボチェ到着と同時に激しい雪。このまま降り続けば積もりそう。
晴れるのが当然だと思っていただけに、朝のガスは、思いがけないことだった。陽射しがないだけに、気温も低い。手袋をして歩く。
ポルチェから、村の裏の峠を越えてトラバースしていく。支尾根を越えるたびに急なつづら折の石段となる。その先はまたトラバース。何度か繰り返すうちに、沢の音が大きくなり、目の前に大集落が現れる。それがパンボチェだった。パンボチェは上下二つの村に分かれており、このとき通ったのは上村。帰りに通るのは下村となる。
パンボチェからショマレまでが苦しかった。ちょうど4000mを越えるあたり。ゴーキョで順応は済んでいるつもりだったが、それほど甘くはないのか。「4000mの壁」を感じた。
行動中、山は全く見えず。今日のルートは、タムセルク、カンテガ、アマ・ダブラムが大きく見える道だったはずだけに残念。帰りに期待するしかない。
ショマレからトラバースしつつ、イムジャ・コーラ(Imja Khola)の水流まで下る。橋を渡って、ディンボチェへ。ディンボチェまでの登りは、ショマレのときほど苦しくは感じない。それより寒くて、早くロッジに着きたいとだけ考えていた。
しかし、ディンボチェにつくと、部屋がない、と言われる。何件かで断られ、何とか空いていた部屋は、暗くてじめじめした部屋。だが、個室があるだけで我慢しなくては。
14時ころ、突然人が集まってきて、テレビで映画の鑑賞会が始まった。IMAXの「エベレスト」。映画館とビデオで見ているので、これで3回目。英語だったけど、だいたいのストーリーは分かっている。しかし、今回小さなテレビを遠くから見たので、全然迫力がない。英語は聞き取れないし。
15時。雨っぽい雪。一時晴れそうだった空も、また暗くなってきた。
16時30分。本格的に雪。夜のうちに相当積もりそう。
明日の行動は天気次第。降雪は考えていなかったので、靴は丈が低いジョギングシューズみたいなものだし、スパッツも持っていない。積もってしまったら歩けないだろう。
チョ・ラ・パスに行かなくてよかったと思う。多分、今日は朝から雪だっただろう。パンカで会った日本人が、これからチョ・ラ・パスを越える予定だと言っていたが、どうしただろうか。日程的にはちょうど今日がチョ・ラ・パス越えの日になるはずだが。
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