＜千丈ヶ岳「離れ菱」6ピッチ目のチムニー＞
| 海谷の岩場に行くと言われてもピンとこなかった。海谷と言えば、沢登りとか冬のイメージがある。海谷の岩がどんな感じなのか、想像もできなかった。 資料としては、「日本登山大系」(白水社)くらいしかなく、そこには「船浦山」「駒ヶ岳南壁」「海老嵓（えびくら）」「千丈ヶ岳」等が載っているが、それを読んでも、もろくて悪い壁である、ということしか分からない。 「短いが楽しいルート（魚津岳友会ルート）」「困難ではないが好ましいルート（第二フェース心岳会ルート）」などと書かれているが、果たして本当なのだろうか。楽しいルートなら、何故あまり人が行かないのか、と疑問に思ってしまう。 今回は、紹介されている中でも、比較的（快適に）登れそうな、海老嵓と千丈ヶ岳を狙うことにした。 海谷の岩場は、明星山と大糸線をはさんで向かい側にある。付近には、雨飾山や妙高山なんかがある場所だ。 10月12日（土） 糸魚川シーサイドバレースキー場を目印に、海谷三峡パークの駐車場に車を止める。ここは最近できたキャンプ場のようで、水場やトイレ等もあり、とても快適な場所である。 海谷渓谷自体のハイキング客は多いらしく、駐車場には十台近くの車が止まっており、大勢のハイカーが渓谷へと向かっていった。 登山大系には、第一発電所から歩く、と出ているが、車道が「山境峠」付近まで延びており、そこに駐車場ができていた。 したがって、十五分の登りを省略し、峠からの歩き出しとなった。峠からは、整備された登山道を海川（という川）まで下ることになる。 川に一旦降りたあと、河原を渡って、その後対岸を登り返す。 駐車場から取入口まで約一時間。ここまでの登山道は十分整備されていて、渡渉などもなかった。 取入口（七三二）高地は「頸城の上高地」と言われるだけあって、別天地のような快適な河原が広がっている。 取入口から五分ほど遡った地点に平らで石が少ないところを見つけて、そこに幕営。静かで開放的で、のんびりするにはいい場所だ。 まずは、海老嵓（えびくら）の岩場を目指す。 登山大系の説明を読んで、登れそうなのは「第一フェース奥壁心岳会ルート」「第二フェース心岳会ルート」「第二フェース魚津岳友会ルート」あたりだろうと見当をつける。 過去の岳人にも第二フェース心岳会ルートは紹介されていたし、アルパインクライミングホームページにもそのルートの記録だけはあった。 逆に、他のルートはほとんど登られていないのではないかと思った。 取入口から先は一般的な登山道はなく、沢沿いに歩いていく。海老嵓西壁1ルンゼまで約一時間。膝下の渡渉を十回以上繰り返した。私は、靴下だけ脱いで、アプローチシューズで渡渉をしたが、沢靴やサンダルがあった方がいいかもしれない。季節や天候により、水量が多い場合は、渡渉もかなり厳しそうだと思った。<★膝下の渡渉> 右手に第二フェースの岩場を見ながら、1ルンゼの押し出しからガレたルンゼを登っていく。 第二フェースの基部付近で、登攀準備。 第一フェース奥壁に行くという佐野パーティと分かれて、我々は第二フェースへ（結局、この場所から第一フェースには取り付けず、彼らはあとで第二フェース心岳会ルートへ移動していた）。 元々「心岳会ルート」に取り付くつもりだったが、心岳会ルートは、この壁の右端にあり、そこまで回り込むのが面倒だったので、左端の「魚津岳友会ルート」に取り付く。 残置支点があるわけではないが、カンテ状になっている右側のヤブからスタート。<★海老嵓西壁第二フェース全景> 海老嵓西壁第二フェース「魚津岳友会ルート（?のつもり）」 1ピッチ目【神谷リード】III+ 灌木とカムで支点を取りながら、ヤブっぽい岩場を直上。 10mほど登ると、視界が開けて、岩場に頭が出る。 バンド状になっているので、右にトラバース。 ルート図では、カンテの右側を直上するように書かれているが、残置支点は全く見あたらず、このまま直上するのはためらわれたので、ハーケンを撃ち、岩角も利用してビレイを取り、フォローを迎える。 2ピッチ目【道家リード】IV- とりあえずフェースを左上。 が、何か違うようで、一旦戻って、右上トラバース。 一見、どこからでも登れそうに見えるが、ルートなのかそうでないのか、微妙な違いを道家さんは見極めているようだ。 ハーケンを撃ちつつ、支点を取っていくと、15mほど行ったところにビレイ点となるボルトが二本。 確かにここにルートが存在することを明らかにしてくれた。 3ピッチ目【神谷リード】IV 何となく登れそうな右上トラバースをするが、残置支点は全くない。 カムを極（き）められる場所も限られ、激しくランナウトする。決して難しいムーブが出てくるわけではないが、緊張感は計り知れない。 これ以上は右に行けない、と言う場所にナイフブレード（浅撃ちでタイオフ）を何とかセットして、そこから左上トラバースする。 と、ちょうど2ピッチ目終了点の真上くらいにリングボルト×2を発見！ このときのうれしさと言ったら！ 慎重にビレイ点まで進む。セルフビレイを取ったとき、安堵感で全身の力が抜けるようであった。 4ピッチ目【道家リード】IV+ 左上して、カンテを目指す。<★カンテラインへ> 灌木帯を縫うように進み、フェースに出る。フェースの足下に残置ハーケン。 そこから15mほどのフェースを直上。 しかし、そのフェースの途中には残置支点は全くなく、カムをセットできるような場所もない。このハーケンがなかったら、（ルートに確信が持てず）フェースを登る気になれないだろうな、と思えるような場所。 IV級+程度だが、ここで全く支点を取らずに登り切る道家さんはすごいと思った。 登り切ったところにビレイ点。 5ピッチ目【神谷リード】IV まずは、右上トラバース。 トラバース自体は、ホールド・スタンス共にしっかりしているので、問題ない。結局問題は、これでルートが合っているのか、という確信がまるでないことだ。 弱点をつくのなら、こんなところを行くのかな、と思われる場所をとりあえず進んでみる。しかし、進んだ先で行き詰まってしまう可能性は常にある。 15mほど右上すると、バンドがなくなり、ここから先はちょっと行きたくないような感じになった。 何とかこのあたりで支点を取りたいのだが、カムをセットするような場所はなく、ようやく見つけたリスにハーケンを打ち込む。 左上にテラスっぽい場所があったので、そこを目指して、直上後、左トラバース。 テラスにあがってみるが、支点はなし。 ここまでで、自分としては、もういっぱいいっぱい。ここからどう進んでいいのか分からなくなる。 貧弱な支点では、思い切ってルートを決めて登り出すのもためらわれる。 何度か失敗しながらも、リスを探して、ハーケン二本でビレイ点とする。この場所ではこれが限界。 ちょっと開いたクラックは全て浮き石でできたもの。カムをセットすることはできない。 あと考えられるのはボルトを撃つことくらい。 とにかくフォローを迎える。 6ピッチ目【道家リード】V- 右トラバースで、ハングを目指す。 大胆にランナウトしてトラバース。 ハング下にエイリアンを一本決めて、微妙なムーブ（V級-）で乗りあがる。 ここは、フォローでもかなり怖い。 支点があるならともかく、万一ここで墜ちて、エイリアンがもしはずれたら、と考えると、あまりにも恐ろしい。 ハングを越えたところにビレイ点。 このルートで正しかったんだ、と思えて感動的ですらある。<★トラバース後、乗りあがる> 7ピッチ目【道家リード】IV 右にあるカンテを回り込んで、直上。 登り切ったところから左トラバース。 ビレイ用ボルトがあるが、更に進んで、灌木でビレイ。実質的にはここで終了。 8ピッチ目【神谷リード】IV 草付の多い壁を右上。 灌木を使ってカンテまで。 9ピッチ目【道家リード】 カンテの右側を登る。 あと1ピッチくらい登れば、灌木帯に着いて終わりのようだったが、あえてそこまでする意味もなさそうだったので、ここから懸垂下降することにする。 佐野パーティが第二フェース心岳会ルートを登って、同ルート下降していたのが見えたので、懸垂しつつ、心岳会ルートに合流。 下りながら見たところ、心岳会ルートはわりと登られているような感じがした。支点も魚津岳友会ルートよりはありそうだ。 懸垂三回で岩壁基部に到着。 魚津岳友会ルートは、要所要所のビレイポイントにはリングボルト(2本～3本)があるものの、それ以外の残置支点はほとんどない、という状態だった（例外は、4ピッチ目フェース手前のハーケンのみ）。 ルートは、弱点をついて右へ左へとトラバースを繰り返し、登っていても、これが正しいルートなのかという確信は、全くない。 そもそも、登り終えてから考えても、我々が登ったルートが、本当の「魚津岳友会ルート」であるかどうかは分からない。 登山大系のルート図は直線的で、第二フェース左のカンテの右側を直上するような形で描かれている。説明には「快適なフェースを右に左にと岩の弱点をたどる」と書かれているので、確かにその通りではあった。 6ピッチ目のV級-というのも、そのくらいのグレードのムーブがが確かにでてきた。 しかし、壁全体を右往左往していたような感じで、ビレイ点も隣のルートのものを使っていた可能性もある。 だいたい、そのルート図を見ると、上部でも心岳会ルートとはかなり離れており、下降で心岳会と合流できそうには見えない。 とにかく登れそうな部分をつないでつないで、何とか上を目指したという感じであった。 岩は硬くて快適、と言うこともなく、崩れそうな浮き石も多かった。 しかも、思ったほど、岩壁の規模も大きくはない。 登るときは右へ左へ移動していたので、長く感じたが、結局懸垂三回で基部に着いてしまうので、150mくらいだろうか。 ルート全体的に、非常に緊張を強いられたのだが、こういう感覚は普通の（よく登られている）岩場では味わえないもので、ある意味新鮮ではあった。 しかし、こういったルートに慣れない私にとっては、神経をすり減らすばかりで、リードをした1ピッチ1ピッチが、全身全霊を掛けた真剣クライミングとなった。 河原には大量の流木があったので、キャンプファイヤー並の焚き火となった。 空には満天の星。 周りには当然誰もいない。 焚き火のおかげで寒くもないし、とても気持ちのよい夜だった。<★快適なテントサイト> 10月13日（日） 結局登らなかった第二フェース心岳会ルートも気になったが、昨日登った魚津岳友会ルートと比べると、物足りなく感じてしまうのではないかと思い、今日は千丈ヶ岳に行くことにする。（ほかの人たちは第一フェース奥壁心岳会ルートへ） 千丈ヶ岳は、海谷三峡パークの駐車場にある展望台からよく見える岩壁。 明星山のように、「岩壁を眺める」と言う意味での観光地となっている（明星山ほど観光客は多くないが）。 登山大系にはいくつものルートが出ていたが、我々が選択したのは、南西壁の初登ルート。 「離れ菱ルート」 一般的に初登のルートは、壁の弱点をついた合理的なものになりやすい。 とりあえず、初登ルートを登れば、その壁の雰囲気というものが掴めるのではないかと思った。 登攀は6ピッチ目まで実質的には終わりで、その後180m灌木帯を行き、さらに上部へ続いているが、時間的にも灌木帯は省略しようと考えていた。 取入口高地の天場から、昨日登ってきた道を戻り、海川に一旦降りる地点まで。 そこから登山道を離れ、川沿いに下っていく。 途中の「なめ滝」（と言う名前の滝）付近には、○や→などのペンキマークが付いていたので、何か道があるのかもしれない（しかし、本当に滝付近に3-4個のマークがあるだけで、それを辿って登山道に行き着くことはできなかったのだが）。 渡渉することはなかったが、岩を飛び降りたりしつつ、下降していくと、徐々に岩壁が間近に迫ってきた。<★千丈ヶ岳南西壁> 海川を離れ、正面壁下の顕著なガリーを詰める。背丈を超える草の中に岩ゴロゴロのルンゼが走っている。落石に気を付けて、なるべく左へ左へと登っていく。 正面岩壁に突き当たったところで、登攀準備。 壁沿いに左に進むと、「もうこれ以上左に行くのは危ないんじゃないか」というところにリングボルト一本、ハーケン一本のビレイ点。<★取付のビレイ点> 今回は三人パーティのため、全て道家さんリード。 千丈ヶ岳南西壁「正面壁離れ菱ルート」 1ピッチ目 V 左上気味にフェースを登り、凹角を直上。 凹角にはハーケン（穴が埋まっていて使用不可）とボルトがある。 岩の状態は海老嵓に比べても圧倒的にもろく、V級くらいのムーブになるのだが、フリーで行くにはちょっと怖い。ボルトの効きを確かめて、A0で越える。 草付を越え、更に右トラバース。 カンテから結構離れたところにあったリングボルトのビレイ点でピッチを切る（おそらくこれは隣の広島ダイレクトルートの支点だと思われる。下降時には、カンテ側にあった別の支点を利用して懸垂した）。 2ピッチ目 IV+ 「離れ菱」にしては、右に寄りすぎているので、なるべく左のカンテを目指すようにトラバース。 草付の凹角を直上。カムの極（き）まるクラックがいくつかある。 出だし、頭を押さえつけられるようなトラバースで、ちょっと悪い。 灌木でビレイ。<★2ピッチ目出だし> 3ピッチ目 IV- 中央バンド目指して、右寄りに登る。灌木帯を越え、岩を登り切ったところに、ビレイ点有り。 十月とは思えないような暑さで、じっとりと汗をかく。<★中央バンド目指して> 中央バンド ブッシュから、上部壁の基部に出て、岩の部分を辿りながら、左へトラバース。切れ落ちているわけでもなく、難しくもない。 ロープは付けたままだったが、中間支点も、ビレイできるような場所もなく、50mギリギリまでのばすと、凹地に出る。ここは広くて、腰を下ろして休める。<★中央バンドのトラバース> 4ピッチ目 IV ここから上部壁。 対岸の登山道から見ると顕著だった「ゼンマイ地蔵」だが、近くから見るとどの岩がそうなのか判然としない。チムニーらしきものも何本かあり、行ってみないと分からない感じ。 階段状の岩場を登り、灌木でビレイ。<★4ピッチ目ビレイ点へ> 5ピッチ目 IV 凹角をオポジションで登る。岩がもろくて、思い切って登れないのがつらい。 ルート図では、V級となっており、身構えていたのだが、それほど難しくはなかった。 灌木でビレイ。 ビレイする灌木には懸垂用残置スリングがぶら下がっていた（下降時に判明したが、おそらくここは本来の離れ菱ルートではなかったようだ。一本左の凹角を登るのが、正規ルート?）。<★5ピッチ目の凹角> 6ピッチ目 グレード不明 頭上にはチムニー（凹角）が左右に本並んでいる。しかし、左のチムニー（?）は、かぶり気味でとても登れそうじゃない。右のチムニーの取付にはリングボルトがあるので、こっちで間違いなかろう。 その先にあまり信用できないハーケンが一本。 それで残置支点は終わり。 もろいもろいチムニーを支点セットしながら登らなければならない。 登山大系には「バック･アンド･フットで快適に登ることができる。」と書いてある。「バック･アンド･フット」はともかく、「快適」というのは嘘だろう。 大きめのカムが効きそうなのだが、手持ちはキャメロット#3.0までしかない。 さりとて、この壁をランナウトして登るのは厳しすぎる。 フォールしたら、最初のリングボルトしか信用できないので、墜落距離はかなり大きくなるだろう。 行くべきか止めるべきか、リードの道家さんは何度か迷った挙げ句、ここで無理するのは得策じゃない、と判断。 今回はここまでとした。<★これ以上は怖い> 懸垂二回で中央バンドへ。 5ピッチ目のビレイ点から真下に下降すると、登ってくるときには使わなかったビレイ点があった。ひょっとすると、こっちの方が、本来の「離れ菱」なのではないだろうか。さっき登った5ピッチ目はV級としては易しすぎるような気がした。こっちの凹角は結構厳しそうで、V級というのはこっちかもしれないと思った。 中央バンドはロープなしで懸垂下降点まで移動。 2ピッチで取付着。 千丈ヶ岳の壁は驚くほど大きい。 近づくほどに息を呑むほど圧倒的な迫力で、見るものを押し潰さんばかりだ。 唯一にして、絶対的な欠点として「岩がもろい」ということさえなければ、人気の壁となってもおかしくない。この大きさ、この横幅を考えると、上部に抜けるのに10ピッチは下らないようなルートが相当数引けるだろう。 しかし、岩がもろいというのは、どうしようもない。遠目で見たってもろそうな壁だったが、近づいてみると、その印象は更に強まる。中央部分など、触っただけではがれてしまいそうで、支点の取り様がなさそうだ。ここを直上するルートがあるというのが信じられない。しかも、人工ルートだというのがまたすごい。普通のボルトでは、抜けてしまいそうで、怖くて仕方ない。実際、開拓した人たちは、コンクリート釘などの特殊な用具でプロテクションを取っていたようだ。 全般的に、ルートを辿るというよりは、弱点をついて登っていくとそこがルートだった、という感じがした。ただ、支点を追っていくというのとは全く違う、今まであまり経験のない登攀となった。ルートファインディングの目を養っておかないと、すぐに行き詰まるだろう。 いろいろと勉強になる経験をしたと思う。 千丈ヶ岳は砂礫凝灰岩で構成されており、セメントに礫が入ったような感じで、ボロボロと崩れ落ちる。何となく八ヶ岳の岩を彷彿とさせる。夏はもろいが、ひょっとすると冬になると岩が安定するのかもしれない。しかし、この壁の傾斜では、雪崩の危険が相当ある。どちらにしても厳しいことには変わりない。 遠くから壁を見ると、今回登った「離れ菱ルート」は、壁の一番左側をちょこっとだけかすめて登っているに過ぎないと分かる。 巨大な壁のほんの片隅。今回引き返したチムニーを越えたとしても、壁は更に更に上まで続いている。<★登ったのはわずかに赤線の部分のみ> 登山大系にはまだまだ数多くのルートが記されている。 しかし、このエリアを再び訪れることはないだろう。もろい壁、支点のなさ、他では得られない緊張感を味わえることは確かだが、この緊張感の中で、ずっと登り続けることは遠慮被りたい。グレード的には易しいとは言え、僅かな失敗は致命的なものになる。高難度ルートには、とても行く気になれない。 いくら大岩壁でも、忘れ去られるだけの理由があるということか。 もしもこれが、硬くて快適な岩場だったら、と思うと、惜しい気がする。 しかし、これこそが日本の岩場らしさ、なのかもしれない。 ちなみに、13日に、海老嵓に開拓に来ていた地元パーティがいた。 確かに、開拓の余地は十分にあると思うが、果たして、新たなルートを登りに来る人がいるのだろうか。 海老嵓は想像していたほどは大きな壁ではなかった。 キャンプサイトは最高だが、アプローチもちょっと遠すぎる。 大台ヶ原の「サマーコレクション」のような、このエリアを代表するような快適ルートが一本でもできれば、状況も変わるのかもしれないが。 14日は朝から雨。 濡れてたらこんな壁絶対登ろうと思えない。 どちらにしても、登るべきルートもなかったので、朝から下山して、温泉（「長者温泉「ゆとり館」300円）&吉川鮮魚店へ。 そして帰京。 |
