山行短信
同流山岳会 救助訓練 (奥多摩 天狗岩)

2001年7月1日(日)
メンバー:大西、佐藤、三輪、村野、中村、三堀、石川、大竹、善塔、松浦、神谷(記)


昨年は、雨天のため中止であったので、2年ぶりの訓練となる。

1)タイヤ落とし

実際のタイヤを墜落者に見立て、壁から落として、その衝撃を体感。確保者は、仮固定をして、自分が動けるように脱出する。

(1)地面から3m上にリングボルト(最後の中間支点)。
(2)プーリー(滑車)を使って、タイヤ2個(40kgくらい)を中間支点からさらに2m上まで引き上げる。
(3)引き上げ用ロープとは別のロープ(確保用ロープ)を使って、確保者はタイヤのビレイを行う。
(4)準備が整ったら、タイヤを落とす。
(5)4m分の墜落の衝撃が、確保者にかかる。
(6)墜落者(タイヤ)が意識不明の場合、墜落者、確保者ともに動けない状態になってしまうので、確保者だけでも、自由に動けるように脱出する。
(7)まず、ビレイをしたまま仮固定を行い、両手の自由を利かせる。(または、仮固定をせず、片手で(8)のプルージックを取る)
(8)手持ちのシュリンゲでメインロープにプルージックを取り、確保支点と接続。
(9)プルージックシュリンゲにテンションがかかるようになれば、確保者の行動の自由が生まれる。
(9)(実際には)そのあと、救助を要請する、墜落者の様子をうかがう、などの行動を起こすことになるが、墜落者を救出するのは、かなり困難。

◆当初は、プーリーを4個使って、引っ張る力を4分の1にしようとしたが、ロープの長さが足りず、実行できず。
◆そのため、引き上げ用ロープを2本にして、プーリー4個を利用した。
◆しかし、ロープが2本になると、プーリーとロープの摩擦が大きく、タイヤが落ちる衝撃がかなり弱められてしまうことが分かった。
◆最終的には、引き上げ用ロープ1本、プーリー2個で、タイヤの引き上げを行った。

2)自己脱出
墜落して、宙吊りになった場合や、フォローで登っていて、どうしても登れない箇所が出てきた場合に、バッチマン(プルージック)を利用して、何とかその場から脱出する。

◆古ロープにテンションをかけ、バッチマンで自己脱出。
◆バックアップのため、別のロープで、トップロープ確保も同時に行う。

3)プーリーシステム
フォローが、なんらかの事故で墜落、自分の力で登れなくなった場合に、上から引き上げる方法。カラビナとプルージックを利用して、少しずつ引き上げる。

◆墜落者が宙吊りなど全く身動きが取れない場合、墜落者と確保者に体重差がある場合には、実際に引き上げるのは、かなり厳しいことが分かった。

4)宙吊りの墜落者の救出
懸垂下降して、墜落者の横で仮固定。墜落者を自分のハーネスに連結。二人分の体重をかけて、懸垂下降。

5)事故者の搬出
ロープを輪にして、事故者の両足に通し、救助者が肩に担いで搬出。

◆天狗岩から車まで交代で担ぐ。

6)その他
◆フィックスロープの通過と懸垂下降
◆タイブロック
◆半マストによる確保
◆変形ブーリンの活用
  など



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