山行短信
小川山

2000年11月3日(金)−5日(日)
メンバー:武藤、三堀、神谷(記)


11月3日(金)
(1)三連休なので、明星山に行く予定だったが季節はずれの台風と秋雨前線で雨。断念して、小川山へ。東京を朝出発するが、中央道の大渋滞に巻き込まれ、到着はすでに昼過ぎ。
(2)Rock&SnowN0.7を参考に、今回はマルチピッチを中心にやろうと思っていた。とりあえず初日は「ガマ・ルート」を計画。しかし、小川山到着が遅れたので、妹岩でのフリーに変更。
(3)岩が濡れているので、「龍の子太郎(5.9)」を後ろから回り込んでトップロープを引こうとした。が、下降を間違え、別のルートにトップロープ。変な藪の汚いルート。時間がなくなってしまったので、これで終わりにした。

11月4日(土)
(1)快晴。屋根岩2峰南面「セレクション」。いきなり取りつきを間違え、ソラマメスラブへ。気づかずに三堀くんリードで5.10bのルートを登り出すが、余りの難しさに敗退。間違いに気づき、一旦戻る。
(2)「セレクション」は、2ピッチ目のスラブが難しい。というか怖い。4ピッチ目の出だし、木からスラブに移るところも嫌だった。ザックが重かったので、簡単なところのはずでフラフラしてしまう。4ピッチ三堀くんリード。最後の1ピッチ(10mくらい)を武藤さんリード。
(3)続いて屋根岩3峰「南稜神奈川ルート」。1ピッチ目からフレンズをばしばし決めていく。2ピッチ目から「南稜レモンルート」に行くつもりだったが、分岐がよく分からず、そのまま神奈川ルートで進んでしまう。2ピッチ目の左上バンドはかなり怖い。足元が切れているし、残置ボルトも少ない、フレンズもセットしづらい。3ピッチ目でチムニー。奥に入り込んだら進めない、と気持では分かっているが、身体は奥へ奥へ。なるべく手前で左に出てしまったほうが良い感じ。チムニーまでの3ピッチ神谷リード。その先の2ピッチを武藤さんリード。
(4)屋根岩3峰からの帰り道、「つるかめスラブ」を武藤さんリードで。やさしめのスラブ。
(5)水晶スラブに移動して「ツイスト(5.9)」。とりあえず後ろから回り込んでトップロープ。同じ支点で「アバタもエクボ(5.10b)」。スタンスもホールドも細かいスラブ。立ちこむ勇気、フラットソールのフリクションを信頼する心、ちっちゃい出っ張りを見つけ出す眼、思いきりのよさ、そんなものがスラブには必要だ。
(6)暗くなってきたので焚き火用の薪を拾いつつ、キャンプ場へ戻る。

11月5日(日)
(1)今日も快晴。まずは親指岩「小川山レイバック(5.9)」へ。まったくのナチュラルプロテクション。残置支点は最後の下降点のみ。ギアが足りるのか、自分の実力で登りきれるのか、さんざん逡巡した挙句、一歩も足をかけることなく敗退。次回は必ず登ってやる。
(2)やむなく殿様岩へ移動。が、その殿様岩がどこなのかさっぱり分からない。樹林帯を歩き回るが、最高ルーフとかたぬき岩にたどり着いてしまう。わけわからないので、あきらめてキャンプ場に戻って出直し。八幡沢左岸スラブへ。
(3)前回トップロープで登ったと言う「カンテ(5.10a)」を武藤さんがリードするが、惜しくも途中で敗退。三堀くんがその先をつなげてトップロープ。
(4)右に回りこんで、「ブラックアンドホワイト(5.10a)」。神谷リードしようとするが、歯が立たず、A0の連続。トップロープであらためて登ってみると、意外に楽に登れてしまう。やはりプレッシャーの違いは大きい。
(5)中央道の渋滞を避けるため、早めに帰京。こんなに天気が良いのに帰らなくては行けないのは惜しいのだが。

これが、初めての小川山だったが、なかなか面白かった。スラブにはてこずったが、他ではあまり練習できないことだと思う。ルートもよりどりみどりなのがうれしいが、そこにたどり着けるかどうかが、大きな問題だ。岩が多すぎて、どれがどれやらようわからん(苦笑)。
今回はシーズンオフで人があまりいなかったのも幸運だった。人が多くて順番待ちになるのは嫌だなあと思う。
次回来るときはもっとレベルを上げて、せめて5.10aは楽にリードできるようになっていたい。小川山レイバックは絶対リードしてやりたい。


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